何故ラブラドールやゴールデンなどの大型犬は小型犬に比べ寿命が短いと言われるのか?

いつもご愛顧頂きありがとうございます。

店長の長野です。

この写真はついこの間撮影したものですが、国産無添加ドッグフードをずっとご愛顧頂いているラブラドールレトリーバーのボブ君(推定15歳)です。

このボブ君は実は元(捨て犬)処分犬という悲しい生い立ちを背負っていますが、3歳の時ラブラドールを飼っていた今の飼い主さんが里親になってくれ今に至ります。

毎日2頭でお散歩している姿をよくお見かけしましたが、若いときはパワフルで、よく吠えて困らせたそうです。

ご飯やお散歩の催促吠えが激しくて、お母さんも「近所の人と目を合えば「いつもすみません。」って頭を下げるのが癖になっていたというお話をよく伺いました(笑)

最初にボブ君と出会ってから10年近く経ちます。

この写真を撮影した時もお店の前の公園に少し連れて出たのですが、ゆっくりですがしっかり力強く歩いていました。

前から優しいコでしたが、笑顔に優しさがにじみでてますね。ご家族の12年の愛情もこの写真から伝わると思います。(笑)

でも年のせいか耳が遠くなっていて、呼んでも反応が無いので写真を撮るのはちょっと大変でしたが(笑)

実は、このボブくんのような大型犬は小型犬に比べて寿命が短いと言われていたります。

実際に、ゴールデンレトリーバーやラブラドールラブラドールレトリーバーなどの大型犬は8歳から10歳くらいで亡くなるコがとても多いと聞きます

その多くは癌で亡くなるのですが、その原因は不明とされています。

もちろん、命あるものには必ず寿命があり、どれだけ飼い主さんが愛情を注いでも、健康管理に気をつけても病気になるコもいますし、若くして亡くなるコもいます。

私の愛犬のスムースダックスのララも同じく自己免疫性溶解性貧血という病気で若くして亡くなりましたが、誰よりも愛していましたし、長生きして欲しいと願っておりました。

しかし、大型犬に癌が増えて、10歳以下で亡くなる事例が増えてきたのは偶然なのでしょうか?

もちろん、遺伝的に癌の発症率が高くなっていることもあるかもしれませんが、個人的にはとても気になることがあります。

それは、「加水分解たんぱく」の多用(乱用)です。

加水分解たんぱく、たんぱく加水分解物、
加水分解動物性タンパク、アミノ酸類とは

脱脂加工大豆、小麦グルテン、コーングルテンなどの植物性たん白に塩酸を加えて加熱し、たん白質をアミノ酸に分解したものです。水酸化ナトリウムなどで中和した後、濃縮、ろ過などの工程を経て製造されます。うま味やこく味が強く、植物原料由来の調味料として食品に広く利用されています。日本では、しょうゆ等の原材料として使用される液体の酸加水分解植物性たん白を、「アミノ酸液」と呼んでいます。 

食品原材料として広く使用されている「たん白加水分解物」は、アミノ酸液のほかに、植物性のたん白質を酵素で加水分解したものや、動物性のたん白質を酸や酵素で加水分解した調味料の総称です。 ※農林水産省HPより抜粋

この加水分解されたたんぱく質等には「クロロプロパノール類(3-MCPD、1,3-DCP)」という副産物が生成され含まれているのですが、これには国際がん研究機関(IARC)は、JECFA(国際的なリスク評価機関であるFAO/WHO合同食品添加物専門家会議)の評価後に得られた最新のデータも踏まえて発がん性評価(2012)を行った結果、3-MCPDについては、ヒトの発がん性に関する証拠はないものの、動物試験の結果、発がん性について十分な証拠があったとして、「ヒトに対して発がん性があるかもしれない(グループ2B)」と評価しています。

  • ラットに長期間にわたって大量の3-MCPDを食べさせた場合に、腎臓への悪影響(腎臓尿細管の過形成)や他の複数の臓器に良性腫瘍の形成がみられたが、発がん性(悪性腫瘍形成の有意な増加)は認められなかった。 
  • これまで、食品由来の3-MCPDが原因と考えられる、人の健康に悪影響が生じた事例等はない。
  • 人が生涯にわたって毎日摂取し続けたとしても、健康への悪影響(この場合は腎臓への悪影響を指標)が無いと考えられる最大量は2 μg/kg体重/日。

1,3-DCPによる健康影響

ラットに長期間にわたって大量の1,3-DCP(クロロプロパノール類)を摂取させた場合、複数の臓器において発がん性(悪性腫瘍形成の有意な増加)が認められました。遺伝毒性試験でも陽性と判断されており、これらの試験結果から、1,3-DCPは、人でも発がん性を示す可能性があると考えられています。遺伝毒性が陽性であるとは、その物質が細胞の中の遺伝子を傷付けて突然変異を引き起こす能力があることを意味しています。たとえ1分子のようなごくわずかな量であっても、それが遺伝子を傷付けてる可能性があり、そのことが引き金となって「がん」が生じることを否定はできないと考えられてます。
したがって、JECFAによる評価(2002、2006)では、1,3-DCPについては遺伝毒性に基づく発がん性があると考えられることから、3-MCPDのように生涯わたって毎日摂取し続けたとしても健康への悪影響がないと考えられる摂取量は設定されていません
※農林水産省HPより抜粋

利便性や経済性を優先したが為に大切なことを見失ってはいないか

このたんぱく加水分解物は実は、私達も日頃コンビニやスーパーのおにぎりやサンドウィッチ、惣菜、etc.ファミレスの外食や多くの食品に使用されており、醸造醤油などにも使用されていますので食べない日はないのではないかと思うほど無意識に摂取している添加物です。

「うま味」の素でもあり、嗜好性(食いつき)も良くなるかもしれませんが、ドッグフードの場合は蛋白質として使用されます。

もともと、消化吸収効率が良いとされ、アレルギーを起さない蛋白源としてペットフードに多用されてきましたが、それでも私達が摂取するのはあくまでも「味付け、調味料」として含まれるもので、また日本のメーカーもこの「クロロプロパノール類(3-MCPD、1,3-DCP)」の含有量を出来る限り少なくするように企業努力しているそうです。

しかし、ドッグフードの場合は勝手が違います蛋白質源として主原料の肉や肉骨粉の変わりに使用される為、私達が摂取する量とは比べ物にならない量が含まれていることが容易に想像できます

ましてや主原料の内、これら加水分解物が上位表記されているということは・・・。

そして、このフードを毎日主食として食べ続けたら、いったいどのくらいの「クロロプロパノール類(3-MCPD、1,3-DCP)」を摂取するのでしょうか?

低アレルギー、消化が良いという側面だけが強調され、便利になった影で知らず知らずにデメリットが発生していないのか個人的にはとても気になります。

大型犬は一食の摂取量も多くなる傾向があると思います。

体重当たりの摂取量としては小型犬も同じ条件だと言えるかもしれません。

しかし、発がん性を指摘されている添加物は他にも(エトキシキン、BHA、BHT、合成着色料、肉骨粉、遺伝子組み換え植物etc.)きりが無いほど使用されており、そのリスクの対価として「安さ」や「利便性」などを享受しているのは私達人間もそれほど違いはないのかもしれません。


大型犬の寿命が短い、ワンちゃんに癌が増えていると言われる原因がこうした利便性やコストを重視した人間のエゴの産物でないことを願います。

私は、本当にワンちゃんを大切に思っている愛犬家の皆様へ、そして私の大好きなワンちゃん達へ「何がダメ」とかではなく、健康や毎日の食事について少し考えて頂く切欠になって頂ければと今回少し掘り下げた話題を書きました。

ボブくんはまだまだ15歳、寿命を全うするその日まで元気でいてくれるようこれからも微力ながら全力でサポートします。

できればあと5年、20歳まで元気でいてくれると嬉しいです。

もちろん当店をご愛顧頂いているお客様は漏れなく全力でサポートさせて頂きますのでどうぞよろしくお願い致します。

(ドッグフードから少しズレますが)
日本は、世界一と言われるほどの添加物の先進国です。

そして日本は世界有数の癌国家でもあり、今は2人に1人が癌になり、3人に1人が癌で亡くなるといわれています。

これが無関係な話であれば良いのですが、100年後の日本人は今の私達の食生活やドッグフードについてどう思うのか考えてしまいます。

店長長野