はじめまして 店長の長野です。
株式会社レガールファクトリーの代表取締役社長 兼 シアンシアン店長の長野が自ら製造を手掛けるペットフード。
なぜ、ペットフードを作り始めたのか?
どんな想いで作っているのか…
これを見ていただける方にお伝えできればと思います。
自分の愛犬に安心して与えられるペットフードをこれからもお届けし、
自信と責任を持って一生のお付き合いをしたいと考えています。
私は兵庫県の加古川市という神戸製鋼を初めとする重工業が集中している地域で育ちました。
子供の頃、何もない場所に家を建てる大工さんに感動し、「大工になりたい」と思っていました。
高校は、明石にある工業高専に進学し建設会社に入社、現場監督として勤務しました。
入社する年に、阪神大震災に遭遇、会社は空前の震災バブルで入社直後から、昼間は大阪、
夜は神戸で阪神高速の復旧工事という生活が1年間続きました。
その後、福井営業所での勤務を経て金沢営業所へ転勤になりました。
迷子の犬がきっかけで結婚?
転勤してきて間もない4月の夕方、営業所長と2人で会社の倉庫整理をしていると、
トボトボと一匹のM.シュナウザーがやってきました。
懐っこくて、手入れもされているのできっと飼い主が探しに来るだろうと思っていましたが少し待ってもやって来ません。
途方に暮れていると「近くに動物病院があるからそこに行けばわかるかもしれない」と
ご近所さんに教えてもらい、相談しにいきました。
そして、その動物病院で出会ったのが助手兼トリマーとして働いていた女性です。
その女性は親身になって迷い犬の相談に乗ってくれました。
結局、何日かして無事に飼い主も見つかったのですが、
その女性とは、迷子の犬のことを相談したりしているうちに親しくなり、
気が付いたら、知り合って半年で結婚することになりました。
嘘みたいな話ですが、一匹の迷い犬が結んだ縁で本当の話です。
思えば、私がこんな仕事をしているのもこの迷い犬との出会いが始まりかもしれません。
ダックスのララとチワワのキキがやってきた!
結婚してすぐ旅行先でたまたま立ち寄った、三重県四日市のペットショップで一目ぼれしたダックスのララとチワワのキキが家族になり、にぎやかな毎日でした。
そんなときです。
現場で大事故が起こってしまいました。
同僚が、事故に巻き込まれてしまったのです。
後に私の人生観を大きく変える出来事でした。
ショックでしたが、その事故は同時に自分の人生や家族の人生について考るきっかけにもなりました。
当り前だった深夜までのサービス残業や休日出勤を止め、できるだけ家族と過ごす時間を作るようになりました。
ララとキキと一緒にいろんな場所へ出かけました。当時東京や神戸で出始めた「ドッグカフェ」にも
何度も行きましたが、そこでは本当に楽しそうに仕事をしている方々に出会いました。
今思えば苦労を知らず上辺だけで憧れただけですが、
当時金沢のペットショップやペットホテルは旧体質で壁一面に高く積まれた狭く汚れたゲージに閉じ込めっぱなし。
店も不衛生で、匂いも酷いのが当り前で、工場の流れ作業のように見えるトリミング。
こんな現状に不満を持っていた私は「自分の愛犬を安心して預けられるような店が金沢にもあれば、自分と同じ思いを持っている愛犬家が来てくれるのではないか」と考えるようになりました。
犬のトリミング店「CHIEN-CHIEN(シアンシアン)」スタート!
そして会社を辞め、自分と家族の為に人生をかけられる仕事として2002年に
CHIEN-CHIEN(シアンシアン)という犬のトリミングの小さな店を始めました。
CHIEN-CHIENとは仏語で小さな子供やお母さんが使う「わんわん」とか「わんちゃん」という言葉で「小さな子供に接するように優しくワンちゃんに接してあげたい」という思いで名付けました。
幸運なことにアイフルのCM効果もあり、チワワブームが到来、毎日お客さんと可愛いワンちゃんで賑わうようになりました。
ドッグフードを見直すきっかけになったララの病気
お店はにぎわっていましたが、心配がひとつありました。
私の愛犬ダックスのララが小さい頃から病弱で、何度も膵炎を起こし入退院を繰り返していることです。
当時ララとキキはペットショップに勧められたアメリカ産の大手有名ブランドフードを与えていました。
「輸入フードが良い」くらいの知識しかなく、良いと言われるオーガニックブランドや有名ブランドフードを購入しては試していましたが全く改善されませんでした。
毎晩、毎晩病気のことやドッグフードの原材料、製造方法など調べて愕然とました。
まず衝撃を受けたのは、ペットフードの生い立ちとその歴史でした。
ペットフードは100年ほど前にアメリカで誕生しました。
背景には高度成長期の中で大量に排出されるようになった生ゴミや食肉や食物残渣などの産業廃棄物の処理問題があったそうです。
テレビCMでは素敵に見え、パッケージや説明も華々しいですが、新鮮な肉を使っているようにパッケージでは表示して
肉骨粉(○○ミールや○○副産物)を使う、
トウモロコシやニンジンやジャガイモなどと記載しているが実は捨てる芯やへた、皮や廃棄部位、ビートパルプはてんさいを薬品に漬けて糖分を圧搾抽出した後の搾りカス、
製造方法も高温、高圧で製造する製法なので著しく油脂の酸化が促進される為、
エトキシキンを始め食品衛生法では禁止されるような強い合成酸化防止剤を使用していること。
言わば「ペットフードが産業廃棄物処理品」であるという事を知らずに良かれと愛犬に与えている話を書籍やインターネットで多く見かけました。
最終的には「ペットは愛玩動物で食用家畜ではない。つまり狂牛病のように人間への2次被害はない」という
人間本位な考え方が根底にあるのが透けて見えてきました。
少し過激な表現をすると市販の多くのペットフードに最も近いのは化学肥料です。
実際、大手ペットフードの中には製造から3年経ってもカビすら生えないものも珍しくありません。
ペットフード業界の常識を知るにつれ「健康不調は原材料や添加物に問題があるのではないか」という風に考えるようになりました。
そんな中、最愛のララが突然、高熱を出し歩行困難になって倒れます。
病名はAIHA、自己免疫性溶解性貧血という難病でした。
この病気は人間でもありますが、環境ホルモンや合成添加物などが影響しているという説もありますが
未だ原因は特定されておらず、治療方法も確立していません。
白血病に似た病気で、自分の免疫細胞が突然自分の赤血球を攻撃し破壊してしまう為、
酸素が運べなくなり重度の酸素欠乏症になります。
その結果酸素を多く必要とする重要臓器が壊死を起こし最終的には死に至る病気です。
また慢性と急性があり、急性の場合1年後の生存確率は50%、回復しても再発した場合は残念ながら生存確率はほとんど0%に近いと説明を受けました。
「まずこの3日で回復しなければ難しい」と宣告され集中治療が始まりました。
幸い、投薬が効いたのか症状は回復し無事に我が家に帰ってくることができました。
この頃世間ではBSE(狂牛病)が問題となり、その原因が牛の餌に混ぜていた肉骨粉にあることが
分かってきました。
肉骨粉の取り扱いについて世界的に問題になりましたが、それでも大手ペットフードメーカーから肉骨粉の使用を止めるという声は一切でませんでした。
不信感は更に高まりました。
無添加ペットフード工場との出会い
そんな時、あるジャーナリストが書いた「ペットフードで健康になる」と言う本に出会います。
その中に紹介されていたペットフード会社に電話をしていろんな質問をしました。
誠実に対応して頂いた上で「長野さん、是非うちの工場へ来てください。見たほうが早いです。」
と声をかけてくれた方が、私が師のように尊敬する無添加ペットフード会社の社長です。
工場に見学に行くと、当時3人で切り盛りしている小さな工場でしたが、
ちゃんと肉骨粉ではなく大量の新鮮な生肉を使い、手間で効率の悪い造り方で
も「アレルギーなどの不調は添加物や酸化防止剤に原因がある。だから犬の体に悪いものは使わない」
と信念を持ってやっていることがよく分かりました。
考え方に共感し意気投合した私は「求めていたフードはこれだ」と確信しました。
早速、我が家のララとキキに与えてみましたが、今まで見たことの無いような食べ方で喜んで食べてくれました。
病弱だったララも見違えるように元気になりました。毛艶も綺麗で力が漲っているように見えました。
「ペットフード市場は大手の独占で私達のようなフードメーカーはほとんどいません。
粗悪な原材料でも売れればいいと見て見ぬ振りをして販売を続けることもできる。でも私は現状を知ってしまったら知らないふりはできない。長野さんも同じでしょ。長野さん、是非一緒に本当にペットの健康を第一に考えた無添加ペットフードを全国の愛犬家へ届けましょう!」
これが10年前の国産無添加ペットフードメーカーとして踏み出す第一歩でした。
本格的な国産無添加ペットフードの販売開始!
2007年、アメリカの大手ペットフードメーカー約100社が販売したペットフードを食べたワンちゃんや猫ちゃんが
数千頭(公式な記録はないですが、一説では1万頭以上とも言われています)死亡する事件が発生します。
コスト削減の為、安い中国産の小麦のグルテン(たんぱく質)を共通で仕入れ使用していたのですが、その中にたんぱく質量をかさ上げしようとメラミンが混入されていたのです。
メラミンを食べると腎臓機能に重い障害を起こし、腎不全を起こし最悪死んでしまいます。
アメリカのペットフードメーカーが集まってコスト削減の為安い中国産の原材料を仕入れ、
中国では更に儲けようと質の悪いグルテンにメラミンを混入したというのが事の顛末ですが、
そこにペットの健康や食の安全という概念は無かったのが分かります。
また、驚きなのが、この小麦のグルテンはほとんどの輸入ブランドで使用されているにも関わらず、
使用量が少ないという理由で国内販売向けには表示すらされていなかった事、そしてその表示されていない原材料で多くの死亡事故を引き起こした事実です。
このときも納得いかなかったのが「日本向けのペットフードは問題ありませんので安心してください」という
HP上で目立たないように一時だけ小さな告知しただけの各メーカーの対応でした。
アメリカと日本の国民性の違いもあると思います。当時日本でも腎不全で亡くなったペットはたくさんいたと思いますが、本当に無関係だったのでしょうか?
実際には腎不全で急死してもメラミンが死因なのか、病理検査まで一般の動物病院ですることはないと思います。
インターネット上では一時騒がれましたが、大々的にはほとんどニュースになることはなくこの事件は
アメリカ、カナダを中心に世界で起こった事件で日本は無関係という話で一年も経たずに風化してしまい、
メラミン混入事故を起こしたメーカー名もほとんど公に出ないまま収束します。
この中には私がかつて愛犬に与えていたブランドも含まれていましたし、
今日本で買えるアメリカ産輸入ブランドフードは軒並み名を連ねていましたが、
多くの愛犬家はそんな事件があった事すら知らないかもしれません。
この事件をきっかけに「ペットフード安全法」という法律ができることになります。
内容は、同様のトラブルが発生した際の迅速な回収を行うための販売量や販売先の特定ができる記録や
メーカーの許可制による製造元の把握をする為、また健康被害を無くす為の添加物の使用量の使用制限などの制定ということでした。
しかし、この時、突然今まで愛犬家から問題視されていたエトキシキンの使用が合法的に認められることになります。
輸入フードや国内大手フードのほとんどはエトキシキンを使用していましたが、
「原材料の8割表記」というペットフード業界団体の自主規定で残り2割に当たる添加物類は全て表記されていませんでした。
当時国内ではオーガニックブームが起こるなどナチュラル志向が強くなってきたこともあり自主的に原材料に表記されることはありませんでしたし、使用をしていないと表向きには公表しているメーカーも多かったのですが、これで公に使用が認められることになりました。
この年から大手メーカーは肉骨粉や廃棄物を使用することの是非は棚上げし、「ペットフードの品質保持の為酸化防止剤は絶対に必要である」という論点にすり替えてしまいます。
逆に「酸化防止剤を使用していない無添加ペットフードが酸化した時の健康被害は合成酸化防止剤の及ぼす健康被害より遥かに甚大だ」という話まででてくるようになりました。
確かに酸化してしまったペットフードは健康被害を起こすでしょうが、そもそも常温で数年も保存したり、劣悪な原材料を使用する為にという大前提が合成酸化防止剤やその他の添加物を使用する大義名分の根拠になっているだけで、新鮮な食材を使い、製造後すぐに消費者に届けて消費してもらう方法では必要ありません。
最近、手作りの自家製パン屋さんが流行っていますが、いくら人気のあるパン屋さんでも店頭販売と同じように作った食パンを袋に入れて、流通経路に乗せて全国のスーパーで販売したらスーパーに届いた頃にはカビが生えてしまいます。
ペットも私達と同じ生き物で、多くの添加物や合成保存料や酸化防止剤は健康に同じように影響します。
当店のフードは、常温で放置すると条件が悪いと数日でカビが生えます。
しかしそれは利便性から考えるとデメリットですが無添加の証明でもあります。
レガールファクトリー設立
そしてこの年「国内で地道に真面目にペットの健康を第一に作っているペットフードがあることをもっと多くの愛犬家に知って頂きたい」という思いで株式会社 レガールファクトリーを設立しました。
レガールファクトリーは造語ですが、仏語で「ごちそう」英語で「工場」、つまり「ワンちゃんや猫ちゃんのごちそう工場」を作りたいという思いが込められています。
今では全国の多くのお客様から
「アレルギーが改善した」
「毛艶が見違えるようになった」
「元気になった」
とお礼の言葉や、健康に関するお悩みやフードに関するご相談を毎日頂くようになりました。
ペットフードでペットと人を幸せにする会社を作りたい
大切な家族であるペットの健康は私達に安らぎと笑顔、そして幸せを与えてくれます。
ペットの健康を第一に考えることは人の幸せを考えることだと私は確信しています。
私は一頭でも多くのペットを健康に、一人でも多くの人に笑顔と幸せを届ける人になりたい。
そんな思いを胸に今日も頑張っています。
残念ながらこの翌年、愛犬のダックスのララは恐れていたAIHAを再発、懸命の治療も空しく発症から3日後に永眠しました。
無添加とは文字通り「何も足さない」ことであり、添加物の影響を排除しもともと持っている本来の健康を取り戻すことを目的としているもので、万能薬ではありません。
自分のしていることに無力感を感じましたが、全国の愛犬家の皆様からの「アレルギーがよくなった。」「元気になった。」というお声が私の支えになりました。
相棒のキキも生まれつき持っていた心臓疾患(弁膜症)が、肥満による心臓肥大も重なり悪化、この年初めて心臓発作を起こし一時肺水腫を起こし一時危篤状態になりました。
私が悪いのです。食欲旺盛だったキキについついオヤツなどを多めにあげて太らせてしまっていたのが原因です。
なんとか持ちこたえて退院してきましたが、獣医師に貰った療法食を全く食べません。しかたなく、前からずっと食べているシェフドッグを与えましたがナトリウム量などは療法食と比べても遜色なかったので不安はありませんでした。
オヤツをやめ、フードだけで少しずつダイエットしていきながら、毎月1度定期健診を受けてきました。
検査結果は毎回良好でかかりつけの獣医師も毎回驚いていました。
もちろん、利尿剤などいくつかの薬も飲んでいましたが通常、キキと同じ病状で同じくらいの発作を起こしたケースでは1年以内に亡くなるケースが多いという話も聞きました。
しかしキキは現在16歳になります。
15歳までは腎臓もしっかりしていたのでオールミックスやビーフを与えていましたが、最近は腎臓の数値も徐々に悪くなってきたのでフィッシュを与えています。
白内障も進行し耳も遠くなってきましたし、少し痴呆も入ってきたような感じもしますが8年近く一度の発作もなく元気に暮らしています。
ペットフード安全法ができて何か変わったか?様々な機能性ペットフードが出来、犬種ごと、ライフステージ別の細分化、おしゃれなパッケージや広告で表向きには「ペットの健康を考えた」ように見えますが正直本質的な部分(原材料などの品質)では利益優先主義のこのペットフード業界の体質は変わらないと思います。
現在でも、ペットフード業界で同様の問題は無くなっていません。
現在進行形でアメリカでは、有名ブランドのオヤツを食べて原因不明でペットが既に数百頭以上発生しています。
FDAも調査していますが、共通する原材料として中国産の鶏肉やその他の原材料があると言われていますがメラミンの検出はされておらず、
農薬や原材料の肉に残留するなんらかの薬の影響か原因は特定されていません。
このように、安全性よりコストを最優先しているペットフード業界の体質は残念ながら今も昔も変わりません。
私は、自分の愛犬に安心して与えられるペットフードをこれからもお届けし、自信と責任を持って一生のお付き合いをしたいと考えています。
毎月約800世帯の愛犬家、愛猫家へ国産無添加ペットフードをお届けしていますが、
もっと多くワンちゃん猫ちゃんと飼い主様の楽しい毎日をサポートしていきたいと考えておりますのでどうぞよろしくお願い致します。